Linuxで現在のマウント状態を確認したいときは、findmntコマンドを使用します。
前回までに、mountコマンドでファイルシステムをマウントする方法、umountコマンドでマウントを解除する方法を解説しました。
しかし、実際の作業では「今どこにマウントされているのか」「このディレクトリはどのデバイス上にあるのか」「どのファイルシステム種類でマウントされているのか」を確認したくなる場面が多くあります。
そのようなときに便利なのがfindmntコマンドです。
この記事では、Linux初心者でも実際に使えるように、findmntコマンドの基本構文、マウント一覧の見方、特定パスのマウント元を確認する方法、デバイスやUUIDで検索する方法、mount・df・lsblkとの違い、よくあるエラーまで実例付きで解説します。
- findmntコマンドとは
- findmntコマンドの基本構文
- findmntの出力項目の見方
- マウント一覧をツリー形式で表示する方法
- リスト形式で表示する方法
- 特定のマウントポイントを確認する方法
- 指定したパスが属するファイルシステムを確認する方法
- デバイス名からマウント先を探す方法
- UUIDからマウント状態を確認する方法
- ファイルシステム種類で絞り込む方法
- 表示する列を指定する方法
- よく使う列名
- dfのように容量付きで表示する方法
- ヘッダーを表示しない方法
- マウントオプションを確認する方法
- /etc/fstabの内容を確認する方法
- 現在のマウント状態とfstabの違い
- JSON形式で出力する方法
- key=value形式で出力する方法
- サブマウントも含めて表示する方法
- findmntコマンドの主なオプション
- findmntとmountコマンドの違い
- findmntとdfコマンドの違い
- findmntとlsblkコマンドの違い
- umount前にfindmntで確認する流れ
- findmntコマンドでよく使う実用例
- findmntコマンドでよくある注意点
- findmntコマンドでよくあるエラー
- よくある質問
- まとめ
findmntコマンドとは
findmntは、Linuxで現在のマウント状態を確認するためのコマンドです。
マウントポイント、マウント元のデバイス、ファイルシステム種類、マウントオプションなどを見やすく表示できます。
主に次のような場面で使います。
- 現在マウントされているファイルシステムを一覧表示したいとき
- 特定のディレクトリがどのデバイス上にあるか確認したいとき
- マウントポイントを確認したいとき
- ファイルシステム種類を確認したいとき
/etc/fstabの設定確認をしたいときumount前に対象のマウント状態を確認したいとき
mountコマンドでもマウント一覧は表示できますが、findmntの方がツリー形式で見やすく、検索や出力形式の指定もしやすいです。
findmntコマンドの基本構文
findmntコマンドの基本構文は次のとおりです。
findmnt [オプション] [対象]
オプションなしで実行すると、現在マウントされているファイルシステムをツリー形式で表示します。
findmnt
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/ /dev/sda2 xfs rw,relatime
├─/boot /dev/sda1 xfs rw,relatime
├─/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
└─/run tmpfs tmpfs rw,nosuid,nodev
TARGETにマウントポイント、SOURCEにマウント元、FSTYPEにファイルシステム種類、OPTIONSにマウントオプションが表示されます。
findmntの出力項目の見方
| 項目 | 意味 |
|---|---|
TARGET |
マウントポイント |
SOURCE |
マウント元のデバイスやファイルシステム |
FSTYPE |
ファイルシステム種類 |
OPTIONS |
マウントオプション |
初心者がまず見るべき項目は、TARGET、SOURCE、FSTYPEです。
たとえば、/dataのSOURCEが/dev/sdb1なら、/dataは/dev/sdb1をマウントしている場所だと分かります。
マウント一覧をツリー形式で表示する方法
findmntをそのまま実行すると、マウント状態がツリー形式で表示されます。
findmnt
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/ /dev/sda2 xfs rw,relatime
├─/boot /dev/sda1 xfs rw,relatime
├─/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
└─/mnt/iso /home/user/sample.iso
iso9660 ro,relatime
親子関係が見やすいため、どの場所に何がマウントされているか把握しやすいです。
リスト形式で表示する方法
ツリー形式ではなく、1行ずつのリスト形式で表示したい場合は-lを使用します。
findmnt -l
スクリプトで扱いやすくしたい場合や、単純な一覧として確認したい場合に便利です。
特定のマウントポイントを確認する方法
特定のマウントポイントだけ確認したい場合は、対象を指定します。
findmnt /data
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
/dataがどのデバイスからマウントされているか確認できます。
指定したパスが属するファイルシステムを確認する方法
あるファイルやディレクトリが、どのマウントポイントに属しているか確認したい場合は-Tオプションを使用します。
findmnt -T /var/log/nginx/access.log
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/ /dev/sda2 xfs rw,relatime
この例では、/var/log/nginx/access.logは/ファイルシステム上にあることが分かります。
別ディスクにあるディレクトリを確認する場合は、次のように使えます。
findmnt -T /data/app.log
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
-Tは、容量調査やアンマウント前の確認で非常に便利です。
デバイス名からマウント先を探す方法
デバイス名からマウントポイントを探したい場合は、-Sオプションを使用します。
findmnt -S /dev/sdb1
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
/dev/sdb1が/dataにマウントされていることが分かります。
UUIDからマウント状態を確認する方法
UUIDを使ってマウント状態を確認することもできます。
まずUUIDを確認します。
sudo blkid /dev/sdb1
実行結果の例です。
/dev/sdb1: UUID="5555-6666-7777-8888" TYPE="ext4"
UUIDを指定して検索します。
findmnt -S UUID=5555-6666-7777-8888
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
/etc/fstabにUUIDで設定しているディスクが、現在どこにマウントされているか確認したいときに便利です。
ファイルシステム種類で絞り込む方法
特定のファイルシステム種類だけ表示したい場合は、-tオプションを使用します。
findmnt -t ext4
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
xfsだけ表示したい場合は、次のようにします。
findmnt -t xfs
tmpfsなどを確認したい場合にも使えます。
findmnt -t tmpfs
表示する列を指定する方法
-oオプションを使うと、表示する列を指定できます。
findmnt -o TARGET,SOURCE,FSTYPE,OPTIONS
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/ /dev/sda2 xfs rw,relatime
/data /dev/sdb1 ext4 rw,relatime
必要な情報だけ見たい場合に便利です。
よく使う列名
| 列名 | 意味 |
|---|---|
TARGET |
マウントポイント |
SOURCE |
マウント元 |
FSTYPE |
ファイルシステム種類 |
OPTIONS |
マウントオプション |
UUID |
UUID |
LABEL |
ラベル |
SIZE |
容量 |
USED |
使用済み容量 |
AVAIL |
空き容量 |
USE% |
使用率 |
環境によって利用できる列や表示内容が異なる場合があります。
利用できる列を確認したい場合は、ヘルプを確認します。
findmnt --help
dfのように容量付きで表示する方法
findmntでは、--dfを使って容量情報を含めた形式で表示できます。
findmnt --df
実行結果の例です。
SOURCE FSTYPE SIZE USED AVAIL USE% TARGET
/dev/sda2 xfs 50G 32G 16G 67% /
/dev/sdb1 ext4 100G 20G 80G 20% /data
空き容量を確認する目的ではdf -hが定番ですが、マウント構造とあわせて確認したい場合はfindmnt --dfも便利です。
ヘッダーを表示しない方法
スクリプトで値だけを扱いたい場合は、-nオプションでヘッダーを非表示にできます。
findmnt -n /data
特定の列だけを表示する場合は、-oと組み合わせます。
findmnt -n -o SOURCE /data
実行結果の例です。
/dev/sdb1
このようにすると、マウント元デバイスだけを取り出せます。
マウントオプションを確認する方法
読み取り専用か、実行禁止か、どのようなオプションでマウントされているか確認したい場合は、OPTIONSを見ます。
findmnt -o TARGET,SOURCE,FSTYPE,OPTIONS /data
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/data /dev/sdb1 ext4 rw,noexec,nosuid,relatime
rwなら読み書き可能、roなら読み取り専用です。
noexec、nosuid、nodevなどのセキュリティ関連オプションも確認できます。
/etc/fstabの内容を確認する方法
findmntは、現在のマウント状態だけでなく、/etc/fstabの内容確認にも使えます。
findmnt --fstab
実行結果の例です。
TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS
/ UUID=3333-4444 xfs defaults
/data UUID=5555-6666-7777-8888 ext4 defaults
/etc/fstabにどのような自動マウント設定が書かれているか確認できます。
現在のマウント状態とfstabの違い
findmntで表示される現在のマウント状態と、findmnt --fstabで表示される設定内容は別物です。
| コマンド | 確認できる内容 |
|---|---|
findmnt |
現在マウントされている状態 |
findmnt --fstab |
/etc/fstabに書かれた設定 |
/etc/fstabに書いてあっても、現在マウントされているとは限りません。
設定後は、次のように確認します。
sudo mount -a
findmnt /data
JSON形式で出力する方法
-Jオプションを使うと、JSON形式で出力できます。
findmnt -J
実行結果の例です。
{
"filesystems": [
{
"target": "/",
"source": "/dev/sda2",
"fstype": "xfs",
"options": "rw,relatime"
},
{
"target": "/data",
"source": "/dev/sdb1",
"fstype": "ext4",
"options": "rw,relatime"
}
]
}
スクリプトやプログラムでマウント情報を処理したい場合に便利です。
key=value形式で出力する方法
-Pオプションを使うと、key=value形式で出力できます。
findmnt -P /data
実行結果の例です。
TARGET="/data" SOURCE="/dev/sdb1" FSTYPE="ext4" OPTIONS="rw,relatime"
シェルスクリプトで処理しやすい形式です。
サブマウントも含めて表示する方法
特定のマウントポイント配下にあるサブマウントも確認したい場合は、-Rオプションを使います。
findmnt -R /
ルート配下のマウント構成をまとめて確認できます。
コンテナ環境や複数のマウントポイントがあるサーバーで確認したいときに役立ちます。
findmntコマンドの主なオプション
| オプション | 説明 |
|---|---|
-T パス |
指定したパスが属するファイルシステムを表示する |
-S ソース |
指定したデバイスやUUIDをマウント元として検索する |
-t 種類 |
ファイルシステム種類で絞り込む |
-o 列名 |
表示する列を指定する |
-n |
ヘッダーを表示しない |
-l |
リスト形式で表示する |
-J |
JSON形式で出力する |
-P |
key=value形式で出力する |
-R |
サブマウントも含めて表示する |
--df |
dfに近い形式で容量情報を表示する |
--fstab |
/etc/fstabの設定内容を表示する |
findmntとmountコマンドの違い
mountは、ファイルシステムをマウントするためのコマンドです。
オプションなしのmountでもマウント一覧を表示できますが、確認目的ではfindmntの方が見やすいです。
| コマンド | 主な用途 |
|---|---|
mount |
マウント操作を行う |
findmnt |
マウント状態を見やすく確認する |
マウントするならmount、マウント状態を確認するならfindmntと覚えると分かりやすいです。
findmntとdfコマンドの違い
dfは、ファイルシステムの空き容量や使用率を確認するコマンドです。
findmntは、マウントポイント、マウント元、ファイルシステム種類、オプションなどを確認するコマンドです。
| コマンド | 確認できる内容 |
|---|---|
findmnt |
マウント状態・マウント元・オプション |
df |
空き容量・使用率 |
容量確認が目的ならdf -h、マウント状態の確認が目的ならfindmntを使います。
findmntとlsblkコマンドの違い
lsblkは、ディスクやパーティションなどのブロックデバイス構成を確認するコマンドです。
findmntは、現在のマウント状態を確認するコマンドです。
| コマンド | 確認できる内容 |
|---|---|
lsblk |
ディスク・パーティション構成 |
findmnt |
マウント状態 |
ディスク構成を見たい場合はlsblk、どこにマウントされているか見たい場合はfindmntが便利です。
umount前にfindmntで確認する流れ
umount前に対象を確認する場合、次の流れが分かりやすいです。
1. マウント状態を確認する
findmnt /data
2. どのデバイスか確認する
findmnt -o TARGET,SOURCE,FSTYPE /data
3. 必要なら容量も確認する
df -h /data
4. マウントを解除する
sudo umount /data
5. 解除できたか確認する
findmnt /data
解除後に何も表示されなければ、マウントは解除されています。
findmntコマンドでよく使う実用例
すべてのマウント状態を確認する
findmnt
特定のマウントポイントを確認する
findmnt /data
指定パスが属するファイルシステムを確認する
findmnt -T /var/log/syslog
デバイス名からマウント先を探す
findmnt -S /dev/sdb1
UUIDからマウント先を探す
findmnt -S UUID=5555-6666-7777-8888
ext4だけ表示する
findmnt -t ext4
ソースだけ取り出す
findmnt -n -o SOURCE /data
findmntコマンドでよくある注意点
findmntはマウントするコマンドではない
findmntはマウント状態を確認するためのコマンドです。
実際にマウントする場合はmountを使います。
sudo mount /dev/sdb1 /data
容量確認だけならdfが分かりやすい
findmnt --dfでも容量情報を表示できますが、空き容量確認だけが目的ならdf -hが分かりやすいです。
df -h
fstabの内容と現在のマウント状態は違う
findmnt --fstabは/etc/fstabの設定を表示します。
現在実際にマウントされている状態とは限らないため、混同しないようにしましょう。
findmntコマンドでよくあるエラー
何も表示されない
findmnt /data
何も表示されない場合、指定した場所はマウントポイントとして認識されていない可能性があります。
指定したパスが属するファイルシステムを確認したい場合は、-Tを使います。
findmnt -T /data
指定したデバイスが見つからない
findmnt -S /dev/sdb1
何も表示されない場合、そのデバイスは現在マウントされていない可能性があります。
ディスク構成を確認します。
lsblk
UUIDで検索しても見つからない
UUIDの指定が間違っているか、そのUUIDのファイルシステムが現在マウントされていない可能性があります。
まずUUIDを確認します。
sudo blkid
lsblk -f
列名を指定したらエラーになる
-oで指定した列名が環境で利用できない可能性があります。
利用できる列名はヘルプで確認します。
findmnt --help
よくある質問
findmntコマンドは何に使いますか?
Linuxで現在のマウント状態、マウントポイント、マウント元デバイス、ファイルシステム種類、マウントオプションなどを確認するために使います。
mountコマンドとの違いは何ですか?
mountはファイルシステムをマウントするコマンドです。findmntは現在のマウント状態を確認するコマンドです。
特定のディレクトリがどのディスク上にあるか確認できますか?
-Tオプションを使います。
findmnt -T /var/log
デバイス名からマウント先を探せますか?
-Sオプションを使います。
findmnt -S /dev/sdb1
UUIDからマウント先を探せますか?
はい。次のように指定できます。
findmnt -S UUID=5555-6666-7777-8888
dfコマンドとの違いは何ですか?
dfは空き容量や使用率を確認するコマンドです。findmntはマウント状態やマウントオプションを確認するコマンドです。
/etc/fstabの内容も確認できますか?
--fstabオプションを使うと確認できます。
findmnt --fstab
JSON形式で出力できますか?
-Jオプションを使います。
findmnt -J
UbuntuやCentOS Streamでも使えますか?
はい。Ubuntu、Debian、CentOS Stream、Rocky Linux、AlmaLinuxなど、多くのLinuxディストリビューションで利用できます。
まとめ
findmntコマンドは、Linuxで現在のマウント状態を確認するためのコマンドです。
すべてのマウント状態を確認する場合は、次のように実行します。
findmnt
特定のマウントポイントを確認する場合は、対象を指定します。
findmnt /data
指定したパスが属するファイルシステムを確認する場合は、-Tを使います。
findmnt -T /var/log/syslog
デバイス名やUUIDからマウント先を探す場合は、-Sを使います。
findmnt -S /dev/sdb1
findmnt -S UUID=5555-6666-7777-8888
findmntはマウント状態を確認するコマンドです。実際にマウントする場合はmount、解除する場合はumount、空き容量を確認する場合はdf、ディスク構成を確認する場合はlsblkを使います。
マウント作業やアンマウント作業の前後でfindmntを使うと、対象を間違えにくくなり、安全にLinuxのディスク管理を行いやすくなります。




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